定礎


ビルなどによく定礎(ていそ)と書かれた石板が埋め込まれているのを見かけますが、これがどういう意味を持っているかという事までを知っている方は案外少ないのではないのでしょうか。

この石板は「礎石」と呼ばれるもので、もともとは建物の土台(礎/いしずえ)となって柱を支える石の事を指します。礎石を使わず、地面に木製の柱を直接埋め込むと痛みが早くなります。
この礎石の位置を決めることを定礎と言い、定礎を行う定礎式を行って初めて工事に取り掛かる事ができるわけです。

しかし、時代と共に建築方法も変わり、現代では定礎式とは、定礎版(定礎石)と呼ばれる、竣工年月日を彫った石板を建物に埋め込む式典の事を指すようになりました。この定礎版こそが、私たちがよく見る「定礎」と書かれた石板です。
理由は定かではありませんが、定礎版は建物南東、又は正面玄関の横に置かれるのが一般的のようです。

また、定礎版には、銅やステンレスなどで作られた定礎箱という物が入っています。この中には、神社のお札や建物の設計図に関係者の名前が書かれた金属板、定礎式当日の新聞、建築時に流通していた通貨一式などが入れられます。つまりタイムカプセルの様なものが入っているわけです。
基本的に、このタイムカプセルは、建物が取り壊されるときまで開けられる事はありません。

ちなみに、この定礎版は儀礼的な意味合いが大きく、法律で設置を義務付けられているわけでもないので、埋め込まれていないビルなどもあります。その場合は、代わりに建築関係者の名前が入ったプレートが設置されていることもあるそうです。


この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
「専用サーバー」を借りてみよう!
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。